Department of Innovative Research & Education for Clinicians & Trainees (DiRECT)

臨床研究デザイン学

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臨床研究デザイン学 専門研究科目

開講の主旨

我が国の臨床研究の発信力は、低迷しています。「2013-2014年は世界19位」であるとか、「2014年までの15年間、低迷」と言われています (政策研ニュース 2015; No.44: 30-31; 国際医療福祉大学学会誌 2017; 22: 37-48)。低迷の要因は様々ありますが、研究デザインが医学部や大学院で「身につく形で」教えられて来なかったことも主な要因であったと思います。

臨床研究の命は、医療者自らの問題意識によって生まれた疑問、リサーチ・クエスチョン (RQ) にあります。これは「医療者の心」とも言えます。その後、このRQから「研究の基本設計図」を作り上げる必要があります。この設計図を作らずにデータ収集を開始してしまい、量産された質の低い研究がアクセプトされない状況が現在なのだと思います。実際、せっかく良いリサーチ・クエスチョンがあったとしても、それに答える研究計画になっていない論文をときどき査読します。そういった論文は、残念ながら我が国からの投稿が多いと感じています。

ちょっと勉強すれば、臨床研究はできる。しかもタダで。と豪語する方もおられるかもしれません。しかし、それが可能なのは領域や手法が限定された場合であることに、注意を払う必要があります。そのような思想が、『臨床研究への取り組みをおろそかにしてきた帰結』ではないでしょうか。むしろ、臨床研究で継続的に成果を挙げておられるご高名な先生方は、『臨床研究にも膨大な労力と費用、そして長い時間が必要となる。』のが多くの場合にあてはまることを、心得ておられます(『』内はノーベル賞報道を読む-臨床研究が見過ごされていないかを引用)。

この授業は、「医療者の心」を解明するまでの道程から外れてしまうことのなきよう、受講者の皆様に「研究の基本設計図」の重要性と、基本設計図完成までの「7つのステップ」を理解していただくことを目指します。そのために、各ステップで核となるリテラシーを習得していただきます。

標達成のための方略

学習効果を最大限にするために、下記の教育方略を採用します。

1. 系統的な講義:
研究計画をどのようにデザインし、デザインした結果がどのように論文執筆に活用できるかまでの道のりをお示しします。
2. eラーニングシステムを用いた遠隔授業受講:
地理的に離れた受講者、臨床で多忙な受講者のために、授業を無理のない時間帯に遠隔受講可能
3. ワークショップ:
オンサイトのワークショップでの実践的学習により理解を促進
4. 事後のクイズ:
理解度のセルフチェック
区分 専門研究科目
授業科目名 臨床研究デザイン学
開講年次等 1年通年
必修・選択の別 選択科目(医科学コース)
選択科目(社会医学・行動科学コース)
選択科目(システム医工学コース)
単位数 2
コーディネーター 栗田宜明
授業科目の概要 学習達成目標

  • 医学研究(特に臨床研究)を行う際に必要な「研究デザイン学」の基本を理解する
  • 疑問の構造化・モデル化、測定概念の変数への変換、変数測定法の開発や測定法の評価、比較の質を高める方法、調査研究法の基本を理解する
テキスト・参考図書
評価の設定
  • 遠隔講義受講 (40%)
  • 事後テスト (20%)
  • アンケート回答(10%)
  • ワークショップ参加 (30%):必修とします
その他
  • 大学院生以外(初期・後期研修医、医員、関連病院医師、教員)の聴講を許可します(@fmu.ac.jpのアカウントをお持ちの方限定。多数の場合は人数制限あり)。
  • 事前登録が必要です(ページ下方から登録できます)。
  • 個々の遠隔講義毎に、設定した期間中にWeb講義の受講および事後テストを受けて頂きます。また、アンケ一卜に回答して頂きます。
  • 対面型ワークショップへの参加を必修とします。
  • 実践臨床統計学特論演習Ⅰ(講義演習),実践臨床統計学特論演習Ⅱ(解析演習),診断・治療・アウトカム特論演習(ヘルス・サービス・リサーチ)の履修を希望される方は、研究デザイン学の履修を必須としますので、必ず登録して下さい。(詳しくは こちら https://direct.fmu.ac.jp/curriculum/)

2019年度授業日程

日程や講義内容は、講師の都合により変更になる場合があります。変更があった場合は、履修登録者にお知らせをします。

講義番号 聴講可能期間 講義名
1  5/20 – 6/2 研究デザイン 7つのステップ
2  6/3 – 6/16 疑問を構造化する
3  6/17 – 6/30 疑問をモデル化する
4  7/1 – 7/14 測定をデザインする
5  7/15 – 7/28 研究デザインの型
6  7/29 – 8/11 アウトカムと効果の指標
7  8/12 – 8/25 比較の質を高める(1)
8  8/26 – 9/8 比較の質を高める(2)
9  9/9 – 9/22 論文執筆に活かす研究デザイン
ワークショップ  9/22 未定

担当教員

栗田宜明
大学院医学研究科 臨床疫学分野 特任教授/附属病院 臨床研究教育推進部 部長 兼 准教授
濱口杉大
総合内科教授/臨床研究イノベーションセンター 副センター長
福原俊一
副学長 臨床研究イノベーションセンターセンター長

事前登録

eラーニングシステムを用いるため、下記(↓)のフォームより事前登録をお願いします。
[登録締め切りは、5月12日とさせて頂きます]

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